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【ロータス・カーズの歴史】- ロータス・マーク1〜マーク・イレブンまで –

ロータス・カーズの創始者、コーリン・チャップマンとマーク2まで

ロータス・カーズはロンドンの北東約200kmに位置するイギリス・ノーフォーク・ヘセルを本拠地とするスポーツカーメーカーです。ロンドン大学で構造技術を学んでいたコーリン・チャップマンが、1947年にオースティン7をベースにレーシングカーを作ったところから始まりました。チャップマンはこの時、中古車販売を行っていましたが、値下げしても売れなかった1928年型オースティン7を売るのではなく、改造することを思いついたのです。

1948年、チャップマンは改造して作ったマーク1でマイナーなレーシングイベントに参戦し賞金を得ます。その賞金を元手に、より強力なフォード製のエンジンであるフォード8を搭載したモデルを開発し、翌1949年に完成。この後さらにフォード10エンジンに積み替えたモデルで1950年にシルバーストーンサーキット場主催のレースや、750モータークラブ主催レースへの参戦を果たします。マーク2はこの年、総合優勝4回、クラス優勝4回という成績を残しますが、特に6月3日、グランプリレーサーであるブガッティ・タイプ37を抑え優勝したことにより、製作者であるロータス・カーズの存在を世に知らしめるきっかけになりました。

デザインエンジニアで発明家、自動車産業界の重要人物であったコーリン・チャップマンは1982年、54歳の若さで亡くなりますが、1970年、42歳の時に大英帝国勲章を受賞しています。大英帝国勲章(OBE:Order of the British Empire)とは、1917年に創設された勲章で、イギリスの経済、文化、芸能、スポーツや社会奉仕活動などの分野で業績をあげた人を称えるための栄典です。

コーリン・チャップマンはまた、いくつもの名言を残していますが、「無駄を削げ、そして軽量化せよ」という言葉は、F1レースで数々の華々しい成功をおさめた彼の信念を端的に表しています。ロータス・カーズのロゴに用いられているイニシャルは、チャップマンのフルネームである、アンソニー・コーリン・ブルース・チャップマン(Anthony Colin Bruce Chapman)の頭文字から取ったと言われています。

マーク3からマーク10まで

ロータス・マーク3はチャップマンが750モータークラブ・フォーミュラのために開発したトライアルモデルです。750モータークラブフォーミュラとはオーステイン7をベースにして作られた車のためのレースで、オースティンのシャーシ、エンジン、ギアボックス、デファレンシャルを使うというのがルールです。新しくロータス・カーズのメンバーに加わったナイジェル・アレン、マイケル・アレンという兄弟の助けを借り、チャップマンは重量わずか29.5kg、流線型でアルミニウム製の2シーターボディを作り上げます。エンジンはマーク2から広範囲にチューニングされ、大きなパワーを生むことに成功しました。フォーミュラ750のシーズンが終わるまでには、ロータス・マーク3がでベストな車であることが誰の目にも明らかになりました。この間チャップマンはブリティッシュ・アルミニウムという会社で開発エンジニアとして働いていましたが、1952年1月1日、ロンドンの北にあるホーンジーにロータス・エンジニアリングを設立し、ロータス・カーズの歴史が始まります。

マーク4はオースティン7のシャーシをもとに作られました。フレームを補強し1,172cc4シリンダーフォード・サイドバルブエンジンを搭載。丸いノーズコーンを持つアルミニウム製の軽量ボディを実現するために、チャップマンはこれまでに培った技術を総動員しました。フォード8から流用した3速トランスミッションと独立したフロントアクスルが採用されました。マーク2でローサムカップを制したマイク・ローソンは、マーク4でも初の挑戦で他を制し、デザイナー、エンジニアとしてのチャップマンの評判は揺るぎないものになります。

マーク5はオースティン7エンジンを搭載する設計がなされたものの、製作には至りませんでした。

マーク6の登場は1952年です。一番の特徴はスペースフレーム・シャーシを採用したことでしょう。ロータス社はこれをキット販売し、適切なエンジンやギアボックスを装着することにより、より幅広く応用できるようになっていました。

順番としてはここでマーク7が来るところですが、ロータス・マーク7というモデルは存在せず、代わりにロータス・セブンというモデルが存在します。1957年から72年までの間に製造されたロータス・セブンは、マーク6の後継車にあたり、ロータス社の哲学である小さく軽く、シンプルなデザインのオープントップ・ツーシータを具現化したスポーツカーと言われています。

チャップマンがマーク8のデザインを始めたのは1953年のことです。マーク8はチャップマンが初めて白紙の状態からデザインしたモデルで、空気力学者フランク・コスティンの協力のもと、1954年に完成しました。マーク8のスペースフレーム・シャーシは「完璧なスポーツカーのシャーシ」と評される完成度の高さでした。重さは15.8kgと非常に軽く、堅牢で、わずか19のパーツのみで構成されています。ただしメンテナンスの面からは、エンジンを搭載する際に分解し、組み立て直す必要がありました。製造されたのは7台のみです。

1955年には約30台のマーク9が製造されました。マーク8とマーク9は共にマーク6のスペースフレーム・シャーシをベースとし、フランク・コスティンがデザイン、ウィリアムズ・アンド・プリチャード社が組み立てを担当しました。この組み立てを行う業者のことをコーチビルダーといい、シャーシに車体を組み立てることをコーチワーク、コーチワークを行う業者をコーチビルダーと呼びます。イタリア語ではコーチビルダーをカロッツェリアというようです。

マーク10は6、7台のみ製造されたモデルです。基本的にはマーク8と変わらず、航空会社であるブリストル社の2Lエンジンを搭載しました。

ロータス・イレブン

ロータス・イレブン は1956年から1958年の間に、270台が製造されました。これはクラブ、スポーツ、ルマンの3モデルの合計台数です。クラブモデルとはアマチュアレーサー向けに作られたもので、フォード10エンジンが搭載されています。街乗り用のスポーツモデルには1,098ccアルミニウム・コベントリー・クライマックス4気筒エンジンを採用。ルマンモデルには通常、1,100cccコベントリー・クライマックスFWAエンジン、軽量化のため4輪のガーリング社製インボード・ディスクブレーキ、さらにリアにはド・ディオン(De Dion)というアクスルが採用されました。総重量は450kg。フロントのサスペンションは一般的に使われていたスイングアクスルでしたが、回転剛性を抑え、アンダーステアになるのを防ぐため、重心が低く抑えられていました。

ロータス・イレブン のハンドクラフトボディはフロント部分とリア部分がヒンジどめされています。流線型のボンネット、空気抵抗を最小化したノーズ部分のデザインによりオーバーヒートを防ぎ、より効果的な冷却システムを実現しました。レース車に対してはドライバーをすっぽり包み込む形のリアウインドとヘッドフェアリングと呼ばれる整流板が用意されました。また35Lのガソリンタンクはドライバー側に搭載、耐久レース向けにはオプションで約42Lタンクの搭載が可能でした。スペアタイヤとバッテリーは重量バランスを取る目的で、リアに搭載されました。ステアリングシステムはモリス・モーターズのモリスマイナーから流用してカスタマイズしたラックアンドピニオン方式を採用、ロックトゥロックを1.75回転としました。

アメリカ合衆国アラバマ州バーミンガムに世界最大のバイクのコレクションを有するバーバー・ビンテージモータースポーツ・ミュージアムがあります。2014年にギネスに認定され、サーキットも併設するこの博物館の創設は1988年、97台のハーレー・ダビッドソンを所有、バイクの所蔵総数は2020年現在1,600点を超え、世界各国216のメーカーのモデルをカバー、その数は順調に増え続けています。現在はバイクの歴史の保存を目的としていますが、創始者であるジョージ・バーバーはもともとロータス社のレーシングカーに強い関心があり、そのコレクションはレプリカを含め、48台にのぼります。年代順に並べられたモデル群を眺めると、年を追うごとに発展し洗練されてきたロータス社のレーシングカーの歴史を一度に体験することができるようです。

スペック詳細

ロータス・イレブン スペック詳細

エンジン:コベントリークライマックスFWA1,098cc SOHC I4
最高出力:84 hp / 6,400 rpm
最大トルク:74 ft-lb / 4,400 rpm
最高速度:205 km / h
0−100km/h加速:10.0 秒
ボディサイズ:全長 3,531 mm、 全幅 1,543mm、 全高 813mm
車両重量:410 kg
駆動方式:FR
トランスミッション:4速MT
乗車定員:2人
新車時車両価格:-

ロータス 11 ルマン (1957)

Le Mans Legend 2015
Drivers: David Cooke, Neil Twyman

出典:wikipedia

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